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映画「レッドクリフ PartⅡ -未来への最終決戦-」

原題:Red Cliff/赤壁 決戦天下
いよいよ、三国志演義のなかでも最大の決戦は「赤壁の戦い」、50万の大軍で南下した曹操軍の兵力は80万に増え赤壁に到達、対峙するは5万の連合軍・・・

茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~-レッドクリフ PartII 001 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~-レッドクリフ PartII 020
日本において天下分け目の決戦といわれる「関ヶ原の戦い」は東軍7万5,000、西軍10万、当初の動員兵力では劣勢だった東軍の徳川家康は、敵方の寝返り画策に成功しての勝利を収めた・・・孫権・劉備連合軍が繰り出す奇策の数々は、濃霧の中で藁人形を敵と見誤らせ射掛けさせた10万本の矢をまんまと回収、苦肉の策もどきで敵水軍の要の武将である蔡瑁と張允をまんまと謀殺、連環の計を逆手にとり東南の風を吹かせての火攻めと、矢継ぎ早に派手に激しく展開する。
小喬(リン・チーリン)が単身で曹操のもとへと嫁いでいくみたいに乗り込んだ時にはどうなることかと思ったけど、茶立ての計略が天下分け目の決め手になったというわけだからお見事と言うしかない、それにしても、PartⅡでもやはり敵味方入り乱れての激しい戦いが見所として描かれているわけだけど、孫叔材(トン・ダーウェイ)とデブ助こと尚香(ヴィッキー・チャオ)の恋物語あるいは友情物語が、まるでメインストーリーかのように印象深く盛り込まれているカンジで意外性があるよね、大勝利の後に例の"この戦いに誰も勝者はいない"という言葉は、とって付けたみたいに聞こえるけど、この後でも劉備と孫権の争いは続くわけだから言葉のとおりなのかもしれない、ともあれ、盛り沢山な内容でなかなか居眠りのタイミングも掴めない、やっぱり大作です。

レッドクリフ PartⅡ -未来への最終決戦-

映画「フローズン・タイム」

原題:Cashback
いわば男のひとつの夢の世界、透明人間かフローズンタイム、でもその条件が涙で枕を濡らすことなら、それはとても辛いことで、もうそれは遠慮願いたい・・・

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大抵の人に一度や二度の経験はあるだろう、その理由はともあれ失恋はその後の人生を狂わしてしまうほどの大事件なのかもしれない、"欲求の合理化"が求められるところだけど、それは誰にとっても難題に違いない。
スージー(ミシェル・ライアン)の声は聞こえないけど見苦しくヒステリックになにか喚いてる、それはベン(ショーン・ビガースタッフ)が突然の別れを告げたため、芸術家を目指す美大生の驕りなのか、自分から別れを告げながら後悔に苛まれ、悶々と眠れない夜がやってくる。悶々と眠れない夜は続き、人より8時間増えてしまった時間をお金に換えるべくスーパーの夜間スタッフとして働き、出会ったのがシャロン(エミリア・フォックス)、なかなか元彼女への思いを断ち切れない彼だったけど、徐々に2人の距離は縮まり愛し合う仲となる。
この映画の見所は自分以外の時間が止まってしまった時に一体何をするかなんだけど、期待を裏切らなかったね、ただ彼が凡人と違ったところはやはり芸術魂というわけで、それが自らの身を助けて努力と忍耐のハッピーエンドを迎えることになるんだから素晴らしい、登場するキャラクターもみんな面白くて、下品になりすぎることもない、自分自身の失恋を思い出すと苦々しく後悔もあって、もう一度やり直したい思いになるけど・・・なかなかいい映画です。
(wowow)  Cashback (2006)

映画「トワイライト~初恋~」

原題:Twilight
一生高校生のままなんて、90年間も不老不死のままで高校に通ってるなんて、羨ましいというか、いい加減にしてというか~ヴァンパイアとのファーストラブ~

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陽光あふれる大都会アリゾナ州はフェニックスから、雨と霧の町ワシントン州はフォークスに越してきた高校生ベラ・スワン(クリステン・スチュワート)、母親は再婚相手がマイナーのプロ野球選手で旅が多いため、小さな町の警察署長をしている父親チャーリー・スワン(ビリー・バーク)と一緒に暮らすことになった。父親にとっては嬉しいことなのだけど、娘は父親を不干渉で楽な相手と看做してるからちょっと寂しい、ちょっと変わり者で内気な文学少女の設定でオンボロトラックを平気で通学用のマイカーにしたりする、そんな彼女の前に現れたのが謎の美青年エドワード・カレン(ロバート・パティンソン)、彼女は彼に激しく恋し、なぜだか分からないけど特別に魅力的な血の匂いを放つという彼女に彼はすっかり虜になる・・・
この映画、すべてがこれから始まる物語の序章というカンジです。随所にベラの内なる声がナレーションで説明され、独特の世界観と人間関係やらヴァンパイア関係やら物語の背景を分からせながら、メインイベントのちょっと風変わりだけど宿命的な純愛の初恋に焦点をあてている。映画の終わりのほうでミステリアスな予感のお告げとベラのヴァンパイア化への渇望、これはもう次作も観てみるしかないでしょう。

トワイライト~初恋~

映画「NEXT -ネクスト-」

原題:Next
北朝鮮発射の飛翔体が太平洋へ通過のニュースが・・・これが人工衛星あるいは弾道ミサイルの実験だろうとも、核弾頭が搭載されたらという脅威は高まる~

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予知能力は人類のひとつの夢、もしもそんなことがホントに可能であるならば様々な分野で利用されるに違いない・・・クリス・ジョンソン(ニコラス・ケイジ)は自分に関わる2分先のことまでが分かるという特殊能力の持ち主、目立たないようにマジシャンの仕事に活かし、ギャンブルで小金を稼ぐ日々、だけどある日強盗に出くわし勇敢にも格闘を挑み未然に事件を防いだことから一気に注目を浴び、核爆弾テロ阻止に動くFBIのカリー・フェリス(ジュリアン・ムーア)とテロ活動への妨害を恐れる一味の両方から追跡を受ける羽目に・・・
カジノ客の車を盗んで逃げた先は友人のガレージなんだけど、なんとそこにいるのがアーヴ(ピーター・フォーク)、刑事コロンボも随分お年を召したのねってカンジだけど仕草も喋り方も昔のまんまで懐かしい、それはともかく、クリス・ジョンソンが気にしている女性リズ(ジェシカ・ビール)とのきっかけの作り方がまた面白い、2分先までの未来を見て自分の行動を変えながら都合のいい選択をしていくというわけで、そんなわけで、物語は2人の出会いから熱愛にスリルとアクションもふんだんに絡め、最終章を迎えたと思ったところで、ベッドの上に引き戻される、今までのことはなんだったのって思わされてしまう、意外な結末です・・・でもやっぱりニコラス・ケイジはとぼけたカンジがいつみてもいい。
(wowow)  NEXT -ネクスト-

映画「ウォッチメン」

原題:WATCHMEN
最初に企画されてから何度も挫折し実現に23年を要したというだけあって、観るほうにとっても難しい映画、アメコミファンならけっこう大歓迎かもしれない~

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世界観はとてつもなく大きく、舞台は月や火星までと広い、のに、やたらとスマイル・バッジがクローズアップされるのが、ちょっと違和感あるところ・・・
歴史上の重大事件に、いわゆるウォッチメンなヒーローたちがどう関わってきたのかという物語の要素はとても興味深いもので、このあたりのお話をもっと広げて観せて欲しい気がする。ケネディ大統領暗殺事件の狙撃手はウォッチメンのコメディアンだった、ベトナム戦争はDr.マンハッタンの力でベトコンも地面に触れ伏すほどの勝利を収め、キューバ危機は無事回避し、アポロ11号による月面着陸を見事に成し遂げ、核戦争による滅亡から地球を救う、それぞれに面白味のあるお話なのだけど、残念ながらその衝撃的な映像が僅かに挿入されているだけで繋がりのある物語にはなっていないよう・・・
ロールシャッハが少女誘拐事件に関わった際、犯人が少女を殺害して犬に喰わせたというあのシーンなんか、とても残酷で観ていられないほどハードボイルドでシリアスなんだけど、核戦争の悲劇を防ぐためなら無数の人類を犠牲にしても構わないというアメリカ的な黒幕ヴェイトとの内輪もめがどうにも盛り上がらなくて、ちょっと残念なところ・・・まぁ、それでも壮大な世界観と盛り沢山なエピソードと劇画的なコスチュームの世界に自らを浸せて観るならば、十分楽しい映画です。

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