茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~ -6ページ目

映画「オーストラリア」

原題:Australia
WBCは残念ながら1次ラウンド敗退も、サッカーでは最終予選A組の首位を堅持、映画でいえば「マッドマックス」も「クロコダイル・ダンディー」も良かった・・・

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イギリス貴族ながら財政的窮地に陥ったアシュレイ家、危機打開のために夫はオーストラリアに残された広大な牧場"ファラウェイ・ダウンズ"を売却すべく出掛けるが、事が進まず業を煮やしたサラ(ニコール・キッドマン)は自ら現地に赴くも、夫は既に亡き者、サラは夫の遺志を継ぎ1500頭の牛を売り牧場を立て直すことを決意、ローハイドみたいなカウボーイのドローヴァー(ヒュー・ジャックマン)、牧場会計士のキプリング・フリン(ジャック・トンプソン)、アボリジニ3名、中国人の料理人、そして混血児ナラ(ブランドン・ウォルターズ)と共にダーウィンを目指しオーストラリア大陸の牛追いの旅に出る・・・
2時間45分と長い映画の割りに途中で居眠りすることもなかったし、お話も盛りだくさんで、なかなか飽きない構成だったのかなという感じです。最終的に受けた印象は、"オズの魔法使い"も引用されてのやっぱり家が一番だよねってこと・・・ドローヴァーや現地の人々との出会い、そしてオーストラリアの大自然に触れることによりサラの家はイギリスの貴族の暮らしから"ファラウェイ・ダウンズ"へと変わったということだよね、家へ帰る道の障害となる役のニール・フレッチャー(デヴィッド・ウェンハム)とキング・カーニー(ブライアン・ブラウン)は全然情けない存在で物足りない気がするけど、子供を産めない身体-リアルでニコール・キッドマンは妊娠中だったらしい-のサラがナラとの関係で母性に目覚め、そのナラがキング・ジョージ(デヴィッド・ガルピリル)の元へと戻っていく流れにはちょっと泣かせてくれます。サラが歌う"オズの魔法使い"の歌も物足りなかったけど、まぁハッピーエンドでいいんじゃないでしょうか。

オーストラリア

映画「ヤッターマン」

渋谷の街は"渋山"で忠犬ハチ公の物語は"みなしごハッチ"、エジプトのスフィンクスはオジプトの招き猫・・・面白すぎるよねぇ、もぉ、馬鹿馬鹿しいほどに・・・

茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~-ヤッターマン 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~-ヤッターマン
玩具店のガンちゃん(櫻井翔)がヤッターマン1号で、2号さんの愛ちゃん(福田沙紀)と共に、ドロンジョ(深田恭子)とボヤッキー(生瀬勝久)にトンズラー(ケンドーコバヤシ)一味を相手に今週も渋山の街で大暴れ、そこに現れたのが海江田博士(阿部サダヲ)の娘の翔子(岡本杏理)、助けを求める彼女に応えて、ドクロストーンを探し世界を駆け巡る戦いへと突き進む。世界を股にかけて飛び回る割りに最終決戦はなぜか南ハルプスなのだけどね・・・
泥棒の神様ドクロベエに身体を乗っ取られた海江田博士が一人芝居する格闘シーンなど、もぉそれはそれは面白いネタの満載なのだけど、下ネタやお色気は残念ながら控えめで、どちらかと言えばオトメチックなドロンジョとガンちゃんの初恋物語、そして愛ちゃんとの三角関係のぽうに焦点があてられているような印象を受けるかな・・・意外性の面白さで笑わせてくれるのは岡本杏理ですねぇ、こんなに可愛い子があ~んな事してるなんて拍手喝采ものです。深田恭子も凄く頑張って挑戦してるんだけど、彼女が出演してる作品も色々見せてもらってるだけに、ちょっとハジけかたに物足りなさを感じてしまう、毎週1回というわけにはいかないけど毎年1回位のシリーズにして、まぁマンネリでもいいかもしれないけど、できれば進化するところを見たいものです。

ヤッターマン

映画「ファウンテン 永遠につづく愛」

原題:The Fountain
創世紀によるとエデンの園の中央に2本の木があり、食べてはいけない"善悪の知識の木"の実を食しアダムとイブは追放、こちらは"命の木"ファンタジー~

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医師トミー(ヒュー・ジャックマン)が研究所で腫瘍特効薬の発見に没頭する理由はひとつ、妻イジー(レイチェル・ワイズ)の脳腫瘍治療に他ならない、若返りという偶然の新発見には目もくれず、一晩で特効薬などできるはずがないと諭されようとも、残り少ない時間なのに、ひたすら妻を救うための研究にのめりこむ、そんな彼にイジーが託した最終章・・・それは16世紀スペインから始まる物語、女王イザベル(レイチェル・ワイズ)の命により騎士トマス(ヒュー・ジャックマン)が隊を率い、"命の木"を探し求め苦難の道南米へと遠征・・・
座禅を組んで生命の木とともに漂流する未来男トムの意味は難解だけど、トマスを助け命の泉に到達させる決定的な役割を果たしたことは間違いない、驚いちゃうのは永遠の命の意味、つまり自分の肉体が木になり花になり実になることだったなんてね、まぁファンタジーですからね、それにしてもイジーの願いはトミーにしっかり届き、物語は完成、また新しい芽が出ることでしょう・・・言葉は少ないけれど美しくも切実な愛の形が痛いほど分かる気がする、こんなファンタジー好きですね、何度も出てくるレイチェル・ワイズ演じるイザベルのアップが特に印象的です。

茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~-イザベル(レイチェル・ワイズ)
(wowow)  ファウンテン 永遠につづく愛

映画「パラノイドパーク」

原題:Paranoid Park
スケートボーダーたちが違法に作ったポートランドに実在の公園、それがパラノイドワールド、2007年カンヌ国際映画祭で60周年記念特別賞を受賞した作品~

茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~-paranoid_park 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~-paranoid_park_ver3
荒野を彷徨う16才の少年アレックス(ゲイブ・ネヴァンス)、そんな映像から物語の重大性が予感される。スケートボードを始めた彼は少し先輩のジャレッド(ジェイク・ミラー)に誘われて初めてのパラノイドパークを体験、その土曜日も恋人のジェニファー(テイラー・モンセン)とのデートを振ってまで出掛けるけど、逆にジャレッドのほうはデートでしっぽり、仕方なく一人でぼんやりスケーター達を眺めているところに忍び寄る不良グループの姿・・・両親の離婚別居騒動、弟のストレス性障害、年頃なのに恋人とのセックスにも興味が薄く、心に隙があったのだろうか、誘われるままに列車への飛び乗り遊びに興味を惹かれ、そして事の重大さを認識できないままかのように彼は・・・
途中まで、もしかしてこの少年が、スケボーで頭を殴りつけたのか、ホントに殺人を犯したのか、って思わされるけど、衝撃のシーンをもって後半明かされるのは、警備員に警棒で殴られるところを押し返しただけ、押し返した結果は人体が上下にまっ二つ、それでも上半身は腕だけで僅かに進み顔は彼を見上げている・・・これでは夜も眠れないだろう、半ば放心状態の彼の気持ちを現実世界へと引き戻すのが可愛くていい感じのメイシー(ローレン・マッキニー)なんだよね、それはそれでいいのだろうけど、手紙に懺悔しても彼の罪は一体どうなるのだろう、彼はこれからどうするのだろう・・・印象的なサウンドトラックが、それは物語の外の世界だと教えてくれる。細切れに過去と現在が入れ替わるけど、違和感はあまり感じないなかなかな映画です。
(wowow)  パラノイドパーク

映画「7つの贈り物」

原題:SEVEN POUNDS
それを贈り物と呼ぶにはあまりに哀しい、イエス・キリストが人々の罪をあがない人類を救うために自らを十字架にかけた、かのように、贖罪はミステリアス~

茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~-seven_pounds 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~-seven_pounds_ver2
不思議な男ベン・トーマス(ウィル・スミス)、海辺の豪邸、7人の名前が書かれたリストを見つめ、すべての動物の中で最強の毒を持つという種類のクラゲを見つめ、7人の犠牲者が出た交通事故の記事を見つめ、肉親は弟(マイケル・イーリー)だけ、そして自ら命を断つ予告をする男・・・彼の過去に一体何があったのか・・・盲目のエズラ(ウディ・ハレルソン)に対してポークがまずくて食べられないとクレーマーを演じ、いい人なら人生を永遠に変えてあげると言い、リストに載った人々に接触していくのだけど・・・一番大切な臓器、心臓移植をしなければ余命いくばくもないというエミリー(ロザリオ・ドーソン)に出会い、愛し合い、もしも2人に子供が出来て、もしも2人が結婚したらと、寝物語に思いをめぐらし、迷いが生じる。彼の贖罪の計画をこのまま遂行することは、すなわち、彼女のもしもが成立すれば、彼のもしもは成立しないということ・・・
悩みの中、彼は闇夜の雨も厭わず走り出す、病院へ、確率は3~5%、鬼気迫る決断の時、もう後戻りはできない、手はずどおりにことを進め、すべてを知る男、親友のダン(バリー・ペッパー)に告げる、時は来たと・・・この映画で感想を述べるのは難しい、ただ、エミリーとエズラのラストシーンがなんとも言えず印象的、彼の目で見て彼女のハートで感じる、そうそれは、まるで彼らの中に贖罪男ベン・トーマスが息づいているかのように・・・

7つの贈り物