映画「誰が電気自動車を殺したか?」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「誰が電気自動車を殺したか?」

原題:Who Killed the Electric Car?
告発ドキュメンタリーの「不都合な真実」も「シッコ」も社会の不正義を世に知らしめ、なかなか面白い映画だった、ここで不条理な世の中の犯人は誰なのか?

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今年になって、少々メディアを賑わしている感のある電気自動車、トヨタや本田のハイブリッドカーの話題に較べればまだまだ草創期ではあるけど、メジャーな三菱(軽自動車のi-MiEV)や日産(5ドアファミリーカー)が量産を開始するというニュースは画期的なもの、電気自動車の歴史を紐解けば19世紀まで遡り1900年頃に最盛期を迎えるが、その後の内燃機関の技術革新によりすっかり衰退し、石油危機や大気汚染を契機にした取り組みも内燃機関自動車の牙城を切り崩すどころか足元にも及ばなかった。
この映画は、カリフォルニアにおいて排出ガスをゼロに規制するZEV(Zero-Emission Vehicle)法案が1990年に制定され、その頃の淀んだカリフォルニアの空を見せ、華々しく登場したであろうGMの「EV1」というスタイリッシュなアルミボディの電気自動車とその後骨抜きの紆余曲折を辿ることになる「ZEV」にまつわる出来事を辿り、2003年にEV1計画が中止され、リース販売のみだったEV1を回収されてしまったユーザー達の無念を、クリーンで先進的な乗り物として満足感をもって受け入れたユーザー達の無念を、代弁しながらその犯罪者を探し出し有罪の判決を下す。悪者は勿論、圧力をかけた石油業界、圧力に負けた当局、目先の利益に走ったGM、そして価格と航続距離を優先し環境を顧みない一般大衆・・・
この映画、日本では昨年DVDが発売されているけど、劇場公開はされてない、なかなかいい作品なのに残念ですね。
(wowow)  Who Killed the Electric Car?