映画「あの日の指輪を待つきみへ」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「あの日の指輪を待つきみへ」

原題:Closing the Ring
最近読んだ「100 Touching Story」ただ単純に百の感動的な短い物語を世界中から集めただけの本だけど、そのほとんどのお話に胸の詰まる思いがする・・・

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この映画もそんなタッチング・ストーリーのひとつに数えられそうな実話から触発されて創られたという、それは1941年のこと、ベルファストはアイルランドの丘に悪天候で激突炎上した米軍爆撃機B-17の搭乗員テディ(スティーヴン・アメル)とエセル・アン(ミーシャ・バートン)を巡る人間模様の物語、時代は下り半世紀後、エセル・アン(シャーリー・マクレーン)の元に届いた指輪発見の知らせ、その指輪は当時米軍機激突現場に居合わせてテディのダイイング・メッセージを託された元消防士のクィンラン(ピート・ポスルスウェイト)が探し続けていたものだった。偶然それを見つけたジミー(マーティン・マッキャン)は、時の成り行きで米国に住むエセル・アンを訪ね爆撃機の残骸と、エセル・アン・テディと刻まれたその指輪を届ける。そして半世紀の間封印されていた愛の物語が激しく堰を切ったように溢れ出す。
登場人物の配役はいかにも出来すぎで創られすぎじゃないかと思うけど、シャーリー・マクレーンのいかにも高慢な振る舞いが鼻につくけど、徐々に明かされる物語の真実は感動的なもので、エセル・アンの苦悩、クィンランの罪の意識、ジャック(クリストファー・プラマー)の愛への戸惑い、マリー(ネーヴ・キャンベル)の最後の思いやり、それらが見事に融合し、21歳で人生を終えたというエセル・アンの、半世紀の間笑顔も涙も見せることがなかったというエセル・アンの、その最後の丘の上に立つ彼女の涙と共に、感動の涙を誘われる。
(wowow)  あの日の指輪を待つきみへ