映画「天使と悪魔」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「天使と悪魔」

原題:Angels & Demons
最初から最後まで興味を持って観れるかどうかの根競べ、ついつい駄洒落を言ってしまうコンクラーベ、前作の「ダ・ヴィンチ・コード」と比べてどうだろうか・・・

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前作がとてもお気に召さなくて、今回も一抹の不安があったけど・・・そもそも天使と悪魔というタイトルから受けるイメージは西洋的ながら、期待としては人間的な善と悪の内面に切り込みながらのドラマチックな展開を望みつつ観にいったわけだけど、映画が始まったらいきなり睡魔に襲われてしまった。冒頭で登場する反物質なんとかも訳が分からなく、ガリレオ・ガリレイが中心人物だったという秘密結社イルミナティが蘇るという話も荒唐無稽のようで、カトリック教会やら信者10億人の頂点に立つヴァチカンなんとかにもなんとも興味がなくて、ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)にもヴィットリア・ヴェトラ(アイェレット・ゾラー)にも感情移入できず、前半何度も何度も波状攻撃を仕掛けてくる悪魔のような睡魔とすっかりお友達状態に陥る、後半はそこそこスピーディな展開での火あぶりやら水攻めやら爆死やら派手なシーンの積み重ねがあったおかげかなんとか持ちこたえることができる・・
とはいえ、特に印象に残ることのない映画のひとつに加えられるかもしれない、99%の人が面白いといっても、残りの1%の人に賛成票を投じることになるかもしれない。そんな映画ですけど、見所といえばやはりカメルレンゴ(ユアン・マクレガー)ですょ、役柄はとても不満の残るもので、大どんでん返しという宣伝文句も的外れだとは思うけど、彼を主人公にして、最後に焼身自殺までする彼の背景やら執念やら、世界統一政府による世界征服の陰謀やら、彼自身の怒りと野望やらを前半から散りばめられているならば天使とお友達になれるかもなどと思いを巡らして・・・ユアン・マクレガーはやっぱりいいです。

天使と悪魔