映画「再会の街で」 | 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~

映画「再会の街で」

原題:Reign Over Me
何度も出てくる"ワンダと巨像"はプレステ2のゲーム、どこか懐かしげな"鍋焼きうどん"ののぼり旗も登場・・・心を閉ざし重く憂鬱な人生、過去からの再生・・・

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歯科医のアラン・ジョンソン(ドン・チードル)が、ある日街で見かけたチャーリー(アダム・サンドラー)の姿、かつてのルームメイトが気にかかり車を降りて追いかけるけど気付いてくれないまま見失う、けど、2度目の出会いでつかまえて積もる話をしようとしても、すっかり忘れられた存在でガッカリ、だけど、チャーリーの問題のほうがとてつもなく深刻だった。なにしろあの9.11同時多発テロのボストン発旅客機に妻と娘が乗っていたのだから・・・保険金やら政府の弔慰金やらで生活には困らないけど歯科医は止めてしまいゲームと音楽に没頭し、また、過去の過ちを悔いて台所のリフォームに精を出す日々、あの日よりも前のことなど記憶の彼方に置き去りにされ、それほどに彼のショックは大きく何年もの間彼を慰め救い出すものさえ現れなかった。
アランにも職場でのストレスや家庭での倦怠感、妻への嫌悪感みたいなものがあり軽く鬱積した状態でチャーリーとの旧交を温めることに意識が向いたのだろうけど、結果的には彼の閉ざされた心を救い出すことに情熱を燃やすことになり、そして新たな自分を見つめ直すことにもなる。それはまさに友情が閉塞感を打開したということだよねぇ、素晴らしいお話です。ところで途中で登場するドナ(サフロン・バロウズ)の行動はとっても怪しいし、彼女を見るチャーリーの眼差しもなんだか怪しくてちょっと笑えそうシーンだけど、もしかしたら結局は友情よりも女性との愛情の力の方が大きかったといえるかもしれません・・・
(wowow)  再会の街で